レディ!ゴー!

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イギリス式の交通システムはかなりアグレッシブだ。信号が青になると列の先頭から順番に発進して・・・ということはない。全車が一斉にスタートする。そもそも、青信号の前に黄色信号が有るため、黄色になった瞬間に皆ギアを入れ、発進に備える。結果、まるでF−1のような大迫力のスタートとなる。レディ、ゴー!こんな訳だから、赤で強引に突っ込んでくる車もない。

ちょっと郊外に出ると、主要な交差点にはあの有名なラウンドアバウトになっていて信号はない。都心になると、ほとんどの交差点は右折禁止になっていて、あまり広くないロンドンの道も、ラッシュアワー以外はけっこうスイスイ走れる。

スイスイ走れるが、これでは走りにくくて仕様がない、どうしたものかと初めは非常にとまどった。行きたいところに行けず、次ぎで曲がろう、次ぎで曲がろうと思っているうちどんどん目的地から離れてしまう。でどうしようかと困ったところで気がついた。

なんだ、右折したければ、一つむこうの信号から左折を3回繰り返せばいいじゃないか。わかれば簡単、思うところへ行けるようになった。常に左折ばかりすれば良いわけだから少し遠回りにはなるが簡単でいいかなと思う。ラウンドアバウトも同じ走り方だ。考えてみれば−90度ではなく270度の方向に進むことになる、つまりXY座標系で考えるのを止め、ベクトル座標系で考えれば良いわけだ、ってよけい複雑か。

駐車には苦労する。特にロンドンなどでは絶対量が少ないので駐車料金はやけに高く付く。ただ路地に入れば、パーキングメーターが結構有るので、2時間以内ならこちらのほうがずっとお徳だ。おまけに5時を過ぎるとフリーになるのでちょっとした買い物や食事などは困らない。

困るのは、ペイアンドディスプレイ方式の駐車場だ。かならず、小銭を充分用意しなければひどい目に合う。このキップの自動販売機がよく壊れている。コインが詰まっていたり入れても券が出てこなかったり。で、ほかの販売機を探すのが面倒だったり、ちょっとの時間だから等と考えているとバッチリ切符を切られることになる。本当に良く取締まりに回っている、まず間違いなく捕まると思っていてもよいほどだ。

私は25年ほど運転している。残念なことに、優良運転手とは言えず、過去何度か切符を切られたことが有るが、駐車違反だけは1回しかない。そのたった1回がイギリスでだなんて恥ずかしいことだが、たまたま、捕まった場所が地方だったので、役場へ罰金払込窓口の場所を聞きにいったとき、そこのエライ人と仲よくなって、もみ消してくれることになってしまった。おかげでまだ駐車違反で罰金は一度も払ってないことになっている。ロンドンでなくてよかった。


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